NHKクローズアップ現代「“ひきこもり死”~中高年親亡きあとの現実~」の感想

2019年8月27日火曜日

社会

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引きこもり問題は解決のめどが全く立たないまま、はや数十年が経過している。最近は親殺し・子殺しのほかにも、この番組にあるような親の時間切れにともなう自死も増えてきた。

引きこもりが増えた大きな原因として情報革命がある。業務におけるIT化・機械化が進み多くの人が就いていた低廉労働職の給与が激減、もしくは職そのものが消滅した。

残った、もしくは新しく生まれた低廉労働職も複雑な手順や感情の制御を求められるものが多く、就労への足切りラインが大きく上昇した。

その結果あぶれた人たちが引きこもりになったのだと思われる。

昔は健常者扱いだったのに現在の基準では障害者にカテゴライズされる、というようなことが起きている。

現に引きこもりには診断を受けたら発達障害者や精神障害者、低IQ者だったという人も多い。

引きこもりに働けといって激昂され、殺された家族のニュースがよくある。その理由として”働いていないことに負い目があるからだ”とよく言われるがこれは違うだろう。

まずある程度ブランクが空いたら雇ってもらえないし、雇ってもらったとしても能力が足りず続かない。

”働きたくても働けない”のに、無神経に急かされることへ怒りを感じて凶行に及んでいるのだと思われる。

内部障害がある人に”じっとしているともっと弱るから運動してこい”と医者でもないのに文句をつけてくる家族に似ている。動かない人は動けないから動かないのだ。

まあ両親に理解があっても、ずるずる歳をとり続け、両親他界後に働いてまで生きている理由も見つけられず自死を選ぶという今回の流れになるだけだが。

この問題の本質が本人の能力不足にある以上、解決はほとんど不可能だろう。

政府は介護業界や農業に従事させるつもりらしいが、長年引きこもった彼らにそんな意欲や体力があるわけない。

今後もこのような、引きこもり関連の死や事件を尻目に、ポーズとしての対策が無為に垂れ流し続けられると思われる。

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