夏の暑さは睡眠の質を低下させる

2019年8月23日金曜日

心理学

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夏は睡眠の質が下がる傾向があるとよく言われる。蒸し暑いからだと言われればそうかもしれないが、具体的にどのようなプロセスで睡眠が質が下がっているかについてはあまり知られていない。


熱がどのようにして睡眠の質を下げるのか

体の表面部分の温度を”皮膚温”といい、内臓や脳といった体の深い部分の温度を”深部体温”という。この深部体温が入眠と睡眠維持に大きく関わっている。

体温にはバイオリズムがあり、昼の終わりから夜にかけて手足や頭頂部の抹消血管が拡張して体温を逃がし始める。これによって深部体温が下がる。ある程度下がったところで眠気が生じ、睡眠に入る。

深部体温は一晩中低く保たれ、早朝にまた上昇し始める。この動きによって目を覚まし、体が活動を始めるのに適した状態になる。

蒸し暑い夜は、この血管拡張による熱の放出を妨げ睡眠に多くの問題を引き起こす。眠りは浅くなり、中途覚醒の頻度も高くなる。さまざまな調査で入眠障害も中途覚醒も、暑い気候の方がより発生しやすいということが分かっている。

また蒸し暑さは、レム睡眠と徐波睡眠(ノンレム睡眠の一部、熟眠感に関係する)の時間を短縮させる。これらの睡眠段階は細胞の修復、免疫システムの強化、記憶や感情の整理に関係し、心身の回復に重要なはたらきをする。

こういった睡眠障害を引き起こすのに、強烈な熱波は必要ない。比較的軽度の暑さでも体温を高め、中途覚醒を促すことが分かっている。


睡眠障害による弊害

夏場に発生した睡眠不足は、日焼け、あせも、熱疲労、熱中症、熱射病、日射病といった夏に発生する病気のリスクを高める。

新しい研究では、睡眠不足は熱中症による不快感や見当識障害、ストレス、苦痛をより急激に感じるさせることが分かっている。

これは、疲れが回復していないので熱に関連する病気への耐性が落ちるからだと考えられる。


確かに夏は明らかに睡眠障害が増えている。当然エアコンはつけるが、気温を下げ過ぎれば寒くて起きるし、上げすぎても暑くて起きるしと加減が難しい。それで必ず2回は中途覚醒してしまう。

それでも熟眠感があればいいが、睡眠時間だけ長くて寝た気がしない日もあるからかなり参る。そんな日は一日中眠い、頭痛、吐き気がすると最悪なものになる。

暑さ以外で睡眠の質を下げているものとして確信しているのが”食いしばり”である。中途覚醒したとき、よく歯を食いしばっていることに気づく。おそらく基本的にエアコンが合わず体がストレスを感じているせいだろう。

これが原因で顎関節症にもなってしまい、筋肉が緊張してさらに寝れなくなるという悪循環に長年はまっていた。

しかし最近、””筋膜マッサージ”というものをYouTubeでおぼえ、また睡眠の質が回復してきている。食いしばりが改善するかについても要観察である。

暑さについては我慢するしかなさそうだが、私と同じような症状がある人は是非試してもらいたい。なお、寝直す際には瞑想をするのがお勧めである。

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