トラウマ(心的外傷)がもたらす影響

2019年8月14日水曜日

心理学

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人間、生きていればさまざまなトラウマ(心的外傷)を受けることは避けられない。トラウマには学校でのいじめ、家庭内暴力、事故や暴力事件、戦争体験などといった衝撃が大きいものもあれば、長期的な失業状態、不本意な人間関係の強制、社会的なイベントでの失敗などといった比較的小さいものもある。

トラウマ体験は身体的にも精神的にも大きな害がある。PTSD(心的外傷後ストレス障害)につながり、慢性的な不安・怒り、感覚の麻痺や対人恐怖症、パニック障害などに苛まれる。

人間は未処理のトラウマ記憶やPTSDの症状がある場合、その記憶と似た状況に遭遇すると扁桃体のはたらきが活発になり、"戦闘"、"逃走"、"硬直"のいずれかの反応をとるようにプログラムされている。

元々は生物として自身を守ることへ繋がっていたが、社会が文明化したことでむしろ下記のような害をもたらしている。


非合理的な対応

例えば、過去に借金、失業などで深刻なダメージを受けたことがあって、それがトラウマ化している場合。場合によっては借金や会社を辞めるほうが合理的な状況でも感情的に拒絶してしまう。

幼少期に虐待を受けていて、それを暴力で乗り越えた経験を持っていた場合、大人になっても恐怖や怒りを感じたら自動的に同じ対応をとってしまう。

飲酒や薬物の過剰摂取、ビデオゲームのやりすぎや浪費、引きこもりになるなど問題そのものから逃避する。などといった非合理的な行動につながりやすい。


恥の記憶

恥の覚えさせるタイプのトラウマ体験は自身を過剰に隠すような生き方にさせる。自分の欠点の開示や他者の評価を極端に恐れ、親密な人間関係の構築を阻害する。すでにあった関係は疎遠にさせる。


他者に対する極端に厳しい見方

機能障害がある家庭に育つ、親しい間柄にあったものに裏切られるようなトラウマを受けると、他者に対する否定的な信念の形成につながる。このような信念持つ人は他者を信じない、他者を支配したり操作しようとする傾向がある。


自己肯定感の低下

健全な自己愛が形成できず、過剰に責任を負ったり、罪悪感に苛まれるようになる。社会生活を送る上で他者から無礼な応対をうけたり、不利なポジションを押し付けられるなどの不利益をこうむる。


適切な治療を受ける

トラウマは上記の通り社会活動を送るうえで大きな妨げになる。自覚がある人はメンタルヘルスの専門家から適切な治療を受けよう。

また個人的な体験上、自己肯定感を高めるとトラウマに囚われなくなるように思う。自分が自己肯定感を高める上で有効だったのは、目標を掲げて達成し続けることである。

興味があるが、やや難しいと思うレベルの本を毎日必ず数ページは読む、ややきついと思える負荷の筋トレをするなど、要は「自分、すごい」と褒められるようなことを積み重ねることである。

また、やった事はテキストフォルダに書き溜めてたまに見返すようにもしている。専門家から治療を受けながら試してみてほしい。

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