正論を盾に他人を厳しく攻撃する人間が増えた。彼らは大まかに分けて”現実社会で文句をつけてくる”のと”ネットで晒しなどを行う”2タイプがいる。また、両者を兼ねているものもいる。ここでは”正義マン”とでも呼ぼうか。
番組では当事者が、動機として正義感からだなどと言っていたが、本当の主な動機は承認欲求の充足であろう。
通常、人は他者から尊敬や感謝を受けることで承認欲求を充足させる。だが競争主義・勝者総取りの新自由主義(グローバリズム)や、その一部であるIT化が進行する中、勝負の場でもコミュニケーションの場でも必要とされる能力の下限値が大幅に引き上げられ、どちらからも脱落するものが出てきた。
それが彼ら正論で他人を攻撃する”正義マン”である。言ってしまえばそれは勝負でも勝てない、仲間にも入れて貰えない人間が社会と関われる最後の在り方なのである。上記の理由からそのほとんどは男性であると思われる。
女性はコミュニケーション能力が高いので、競争の場でこぼれ落ちても男性と比べてこのような者にはなりにくいだろう。また、この点から男性であってもマイルドヤンキーみたいなタイプは正義マン化しにくく思う。
これからについてだが、ますます正義マンは増えると予測する。なぜならこの問題の原因である新自由主義の進行が、現時点で止まっていないためである。
新自由主義を止められるのは国家権力だけだが、その国家権力を弱めるのが新自由主義な訳で、このように新自由主義にはある程度進行すると歯止めが効かなくなるという性質がある。
新自由主義の総本山であるアメリカにおいて、10年前に新自由主義を止めるようオバマは大統領に就任したが、結局失敗した。
そのオバマに投票した層がトランプに流れた結果が今なわけだが、止められるならより進行していなかったオバマの時点で止まっているはずなので、通常の政治活動でこの流れを変えることはもはや不可能といえる。
今後の対策ついてだが、マナーについてはこれはもうこちらが気をつけるしかない。しかし、番組のような暴行を働いてくるような者に対しては常日頃から複数名で行動しつつ、ボディカムやスマホの録音機能などの扱いに慣れておいて、証拠を警察に提出できるようにしておく事を勧める。
だが、そのうちその程度ではすまず、皆護身術や護身具で武装する必要が出てくるようになる可能性がある。金持ちになってゲーティッドコミュニティにでも入らない限り、私たちは今後このようなギスギスした社会で生きなければならない。
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