Smoking in Pregnancy and Child ADHD.
面白い論文を見つけたのでざっくり訳してみた。
「背景」
妊娠中の母親の喫煙と子供の注意欠陥/多動性障害(ADHD)の関係はよく文書化されているが、この事について子宮内で影響が出ているのか、それが見せかけの相関関係であるのかについていまだに明らかではない。
我々は妊娠中の母親の喫煙と子供のADHDの関係を、妊娠中の母親と一緒にいた父親の喫煙や祖母の喫煙および、妊娠する以前の母親の喫煙との関連性と比較しようとした。
これら母親の妊娠中以外の喫煙も、見せかけの相関関係の可能性がある点では同じだが、子宮内に直接影響を与えることはできない。方法として兄弟姉妹の対照分析も使用した。
「方法」
ノルウェーの「母と子のコホート調査(10万人以上の子供のデータがある)」を使用した。父親たちは妻が妊娠中にした自身の喫煙、母親たちは妊娠中の喫煙および、妊娠前の喫煙、妊娠中に一緒にいた祖母の喫煙について報告した。
これらの母親たちは子供が5歳の時にADHDの診断を受けた事についても報告した。ADHD診断に関する情報は、ノルウェーの患者登録局から入手した。
「結果」
妊娠中の母親の喫煙は、父親の喫煙、妊娠中一緒にいた祖母の喫煙、妊娠前の母親の喫煙と比べても子供のADHDと強く関連してはいなかった。
兄弟姉妹の対照分析では、母親が妊娠中に喫煙していたADHD児としていなかった兄弟にADHD症状の関連性は示されなかった。
「結論」
これらの結果は、妊娠中の母親の喫煙と子供のADHDの関連は子宮内で起こるものではなく、見せかけの相関である事を示唆している。
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