アメリカの経済学者ラビ・バトラは恩師サーカーの社会周期説を歴史に応用した理論を展開している。
簡単にいうと、軍人>知識者>富者>奴隷>軍人…と社会の支配プレイヤーが移り変わっていくという理論である。
まず軍人が武力をもって社会混乱を収め、ついで知識者(法律家や宗教家)がルールを整備し、平和になった社会で富者が商業を栄えさせ格差が拡大する。
すると富者が政治家をも金で買収するようになり汚職が横行する。搾取された奴隷(貧者、労役者)が叛旗をひるがえして社会が混乱する。そしてそして振り出しに戻る。
具体的に流れを説明するとこういうことである。
この理論から見ると、いまの世界はちょうど奴隷の時代が始まったところだろう。富者であるグローバルエリートによる二極化の拡大で世の中の労役者の怒りが頂点に達し、富者や富者とつるんで旨い汁をすすっていた政治家やマスコミといった従者が連日攻撃を受けている。
その表れがドナルド・トランプでありイギリスのEU離脱問題であり日本に限ればれいわ新選組・N国党・日本第一党の発生である。
N国党はワンイシューだがその攻撃の対象に既存の富裕層勢力の人間が多数含まれており、多くの貧者の支持を得ているため同列に考えている。
ボリス・ジョンソンもトランプも自身の知性についてのアピールは抑え、貧者が聞きたかった言葉を刺激的なフレーズで聞かせることに注力している。
日本の後者三党のについてもそうだし、加えれば山本太郎も立花孝志も桜井誠も高卒でもある。
奴隷の時代にあって、インテリは金持ちにかしずく存在として嫉妬と憎悪を買うだけであり、そんなものをより支持者の知能レベルに合わせたわかりやすい説明と派手な発言・行動(現在で言えばtwitterやyoutubeを使った宣伝活動なども含む)が遥かに大事だということをよく理解しているからだろう。
こういった奴隷の時代特有の反知性主義も相まって、今後数年世界中で社会混乱が深まっていき、やがては暴動、内戦、他国間との戦争へと発展、軍人の時代に突入していくものと思われる。
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